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もっと女性ヴォーカルを・・・・
「こだわりの音楽とか、深い世界ってのもいいけど、もっと聴いて楽しくて音も抜群にいい、女性ボーカルとかを紹介してくださいよぉ」
ってお客さんに言われた。
確かにこのブログは、ともすればマニアックな方向に走りすぎるきらいがある。
私自身がマニアックな音楽だけを追い求めている人間かというと、そうではない。
普通に流行りものの音楽も聴いているし、世間一般のオーディオマニアが好む音質の良いCDを買い漁ったりもする。
元々60年代から80年代の洋楽を聴いて育った世代でもあり、ビートルズをはじめ、クリーム、ヤードバーズ、レッドツェッペリン、ディープパープル、ブラックサバスなどのブリティッシュ系から、イーグルス、ポコ、シカゴ、ドゥービーブラザーズ、TOTOなどのアメリカンロック、或はアドレナリンが耳から溢れ出そうなヘビメタ系も大好きである。
このブログを読んでいただいている(ごく少数の)方はもうお気付きかもしれないが、世間的に良く知られているものを紹介するつもりはあまりない。
へそ曲がりと言うわけでもないが、日本最大のカーオーディオコンテストで使われた課題CDであったり、オーディオ業界でよく知られた高音質録音であったり、そういったものを紹介しても、何を今更と言う気がするし、更に音楽の解釈は人それぞれなので、広く知られたものを偉そうに解説すると反感を買いかねない。
でも本当の理由は、「こんな隠れた名盤もあるんですよ、皆さん聴いて見て下さいよ」ということが言いたいだけなのだ。
いいものを手に入れると、知り合いに話したくなる心理そのものなのである。
という訳で、
今回はお客様のリクエストにお答えして、聴いて楽しく、また音質も抜群に良い、女性ボーカルのアルバムを紹介しよう。

GabrielaAnders "Wanting"
音質 9.8
音楽としての楽しさ 9.9
録音の趣 9.8
TOWERJP
ガブリエラ・アンダースはアルゼンチン生まれ、本来はボサノバやタンゴといったラテン音楽専門で、実は初期の頃は日本で活躍していたらしい。
世界デビューにあわせて、それまでのラテン志向からジャズ、R&B志向へとシフトし、そこに彼女が本来持つラテン音楽のテイストを加えて出来上がったのが本作。
これははっきり言って名盤である!
どの曲を聴いても捨て曲なし、録音も最高。
発表は98年と古めだが、日本での発表はずっと遅れて06年。
私はコンテストの審査員に招かれると、このCDの11曲目を良く使う。
音質はリバーブ感が強く、空間の広がりが大きい。その中に個々の定位がぽっかりと浮かび上がり、またその定位が心地よいアンビエントを伴っており、聴いて楽しく、また音質評価にも使える、車に必携のCDと言っても良いだろう。
入手は容易だがどういうわけかAmazonjpにはマーケットプレイスにしか商品がない。TOWERやHMVでは入手可能。

Tiffany "Amazing Grace"
音質 9.9
音楽としての楽しさ 9.7
録音の趣 9.7
Amazonjp
2008年中に私が購入したボーカル系音楽の中ではこれが一番のお気に入り。
この人、知っている人も多いかもしれないが、80年代に天才少女ジャズシンガーとしてデビューし、1st、2ndと大ヒットを飛ばすも、私生活の問題や、両親がギャラを巡って(欲を出して)マネージャーと法廷闘争に及んだ事がきっかけで3rdアルバムが大コケ。それ以来表舞台から姿を消していたが、今年になって、自信のセルフカバー、ベストアルバムともいえる本作を、SACDハイブリッド版で発表。
少女時代を知る人であれば、これまでの苦労が彼女の歌に与えた影響を、本作から聴き取る事ができるだろう。やはり歌はその人の人生経験そのものである。
このCDで特筆すべきは1曲目、Itukino komoriuta〜Summertimeであろう。
Itukino komoriutaとはずばり、熊本民謡の「五木の子守唄」である。
~おどまぼんぎりぼんぎり、盆から先ぁおらんど~という件で始まるあの有名な民謡であるのだが、ティファニーはそれをまた流暢な日本語で歌っており、それがいつの間にかサマー・タイムに変わっていく。
なるほど五木の子守唄もサマー・タイムも、けだるさと言う点では一致しているし、夏がテーマの曲である事も一致している。合わないわけがないのだ。
3曲目のハードなジャズナンバー"Far, Far Away"はティファニー唯一のオリジナル曲だが、いまや本人よりも他のシンガーに歌われる事が多く、本人が潜伏している間にスタンダードとなってしまった名曲である。

Shelby Lynne "Just A Little Lovin'"
音質 9.8
音楽としての楽しさ 9.6
録音の趣 9.6
Amazonjp
カントリー出身のロックシンガー、シェルビー・リン、これは彼女が2000年にグラミー賞ベスト・ニュー・アーティスト賞を受賞してから2枚目のアルバムである。
2000年のグラミー受賞後の二作ともヒットしたが、デビューは89年と古い。
シェルビー・リンは68年バージニア州に生まれ、アラバマ州で育つ。今年40歳。
結構、悲惨な人生を送ってきているようだ。詳細はこちらでご確認を。UNIVERSALMUSIC
17歳でナッシュビルに移り住み、カントリーシンガーとしてデビューを果たすが成功には至らず、アラバマに戻り、そこで出合ったのがシェリル・クロウを成功に導いたプロデューサー、ビル・ボットレルであった。
以前にも書いたが、ロックとカントリーの音楽的境界線は今や極めて曖昧である。しかもカントリーミュージックはテネシー州ナッシュビルにあるレコーディングスタジオに牛耳られており、ナッシュビル以外のレーベルからの発売は、どんなに伝統的カントリーの音楽性を持っていても、カントリーにカテゴライズされることが難しい。
かくして、シェルビーはロックアーティストとして成功するのである。
音楽はカウボーイ・ジャンキーズやKDラングのような、いわゆる「オルタナティブカントリー」といった感じの“ゆる系”で、これがロックとは到底思えない。
しかしカントリー出身でジャズやポップス、或はロックにカテゴライズされる、いわゆるクロスオーバーカントリーと呼ばれるアーティスト、例えば先出のシェリル・クロウやノラ・ジョーンズのように、本来の音楽性の中に、カントリー出身である事が明確となるフレーズやメロディーを内包しているところなどは共通している。
録音はかなりオンマイク気味に録られており、ボーカルが近い。音質は抜群でバックの演奏もキレが良い。
ということで、またもや女性ボーカルを紹介してしまったわけだが、もっとお薦めしたい女性アーティストはたくさんいるし、それ以外の分野でも、書きたい事が山ほどあってどれから手をつけたらよいか判らなくなってしまっている。
この変な音楽レビューをいつも読んでいただいている、とてもありがたい方々の中に、もし「こんなジャンルを特集してくれ」とか「こんなジャンルで音が良いCDはないのか」というご希望があれば、コメント蘭にリクエストを書き込んでみてください。書くかもしれません。
ってお客さんに言われた。
確かにこのブログは、ともすればマニアックな方向に走りすぎるきらいがある。
私自身がマニアックな音楽だけを追い求めている人間かというと、そうではない。
普通に流行りものの音楽も聴いているし、世間一般のオーディオマニアが好む音質の良いCDを買い漁ったりもする。
元々60年代から80年代の洋楽を聴いて育った世代でもあり、ビートルズをはじめ、クリーム、ヤードバーズ、レッドツェッペリン、ディープパープル、ブラックサバスなどのブリティッシュ系から、イーグルス、ポコ、シカゴ、ドゥービーブラザーズ、TOTOなどのアメリカンロック、或はアドレナリンが耳から溢れ出そうなヘビメタ系も大好きである。
このブログを読んでいただいている(ごく少数の)方はもうお気付きかもしれないが、世間的に良く知られているものを紹介するつもりはあまりない。
へそ曲がりと言うわけでもないが、日本最大のカーオーディオコンテストで使われた課題CDであったり、オーディオ業界でよく知られた高音質録音であったり、そういったものを紹介しても、何を今更と言う気がするし、更に音楽の解釈は人それぞれなので、広く知られたものを偉そうに解説すると反感を買いかねない。
でも本当の理由は、「こんな隠れた名盤もあるんですよ、皆さん聴いて見て下さいよ」ということが言いたいだけなのだ。
いいものを手に入れると、知り合いに話したくなる心理そのものなのである。
という訳で、
今回はお客様のリクエストにお答えして、聴いて楽しく、また音質も抜群に良い、女性ボーカルのアルバムを紹介しよう。

GabrielaAnders "Wanting"
音質 9.8
音楽としての楽しさ 9.9
録音の趣 9.8
TOWERJP
ガブリエラ・アンダースはアルゼンチン生まれ、本来はボサノバやタンゴといったラテン音楽専門で、実は初期の頃は日本で活躍していたらしい。
世界デビューにあわせて、それまでのラテン志向からジャズ、R&B志向へとシフトし、そこに彼女が本来持つラテン音楽のテイストを加えて出来上がったのが本作。
これははっきり言って名盤である!
どの曲を聴いても捨て曲なし、録音も最高。
発表は98年と古めだが、日本での発表はずっと遅れて06年。
私はコンテストの審査員に招かれると、このCDの11曲目を良く使う。
音質はリバーブ感が強く、空間の広がりが大きい。その中に個々の定位がぽっかりと浮かび上がり、またその定位が心地よいアンビエントを伴っており、聴いて楽しく、また音質評価にも使える、車に必携のCDと言っても良いだろう。
入手は容易だがどういうわけかAmazonjpにはマーケットプレイスにしか商品がない。TOWERやHMVでは入手可能。

Tiffany "Amazing Grace"
音質 9.9
音楽としての楽しさ 9.7
録音の趣 9.7
Amazonjp
2008年中に私が購入したボーカル系音楽の中ではこれが一番のお気に入り。
この人、知っている人も多いかもしれないが、80年代に天才少女ジャズシンガーとしてデビューし、1st、2ndと大ヒットを飛ばすも、私生活の問題や、両親がギャラを巡って(欲を出して)マネージャーと法廷闘争に及んだ事がきっかけで3rdアルバムが大コケ。それ以来表舞台から姿を消していたが、今年になって、自信のセルフカバー、ベストアルバムともいえる本作を、SACDハイブリッド版で発表。
少女時代を知る人であれば、これまでの苦労が彼女の歌に与えた影響を、本作から聴き取る事ができるだろう。やはり歌はその人の人生経験そのものである。
このCDで特筆すべきは1曲目、Itukino komoriuta〜Summertimeであろう。
Itukino komoriutaとはずばり、熊本民謡の「五木の子守唄」である。
~おどまぼんぎりぼんぎり、盆から先ぁおらんど~という件で始まるあの有名な民謡であるのだが、ティファニーはそれをまた流暢な日本語で歌っており、それがいつの間にかサマー・タイムに変わっていく。
なるほど五木の子守唄もサマー・タイムも、けだるさと言う点では一致しているし、夏がテーマの曲である事も一致している。合わないわけがないのだ。
3曲目のハードなジャズナンバー"Far, Far Away"はティファニー唯一のオリジナル曲だが、いまや本人よりも他のシンガーに歌われる事が多く、本人が潜伏している間にスタンダードとなってしまった名曲である。

Shelby Lynne "Just A Little Lovin'"
音質 9.8
音楽としての楽しさ 9.6
録音の趣 9.6
Amazonjp
カントリー出身のロックシンガー、シェルビー・リン、これは彼女が2000年にグラミー賞ベスト・ニュー・アーティスト賞を受賞してから2枚目のアルバムである。
2000年のグラミー受賞後の二作ともヒットしたが、デビューは89年と古い。
シェルビー・リンは68年バージニア州に生まれ、アラバマ州で育つ。今年40歳。
結構、悲惨な人生を送ってきているようだ。詳細はこちらでご確認を。UNIVERSALMUSIC
17歳でナッシュビルに移り住み、カントリーシンガーとしてデビューを果たすが成功には至らず、アラバマに戻り、そこで出合ったのがシェリル・クロウを成功に導いたプロデューサー、ビル・ボットレルであった。
以前にも書いたが、ロックとカントリーの音楽的境界線は今や極めて曖昧である。しかもカントリーミュージックはテネシー州ナッシュビルにあるレコーディングスタジオに牛耳られており、ナッシュビル以外のレーベルからの発売は、どんなに伝統的カントリーの音楽性を持っていても、カントリーにカテゴライズされることが難しい。
かくして、シェルビーはロックアーティストとして成功するのである。
音楽はカウボーイ・ジャンキーズやKDラングのような、いわゆる「オルタナティブカントリー」といった感じの“ゆる系”で、これがロックとは到底思えない。
しかしカントリー出身でジャズやポップス、或はロックにカテゴライズされる、いわゆるクロスオーバーカントリーと呼ばれるアーティスト、例えば先出のシェリル・クロウやノラ・ジョーンズのように、本来の音楽性の中に、カントリー出身である事が明確となるフレーズやメロディーを内包しているところなどは共通している。
録音はかなりオンマイク気味に録られており、ボーカルが近い。音質は抜群でバックの演奏もキレが良い。
ということで、またもや女性ボーカルを紹介してしまったわけだが、もっとお薦めしたい女性アーティストはたくさんいるし、それ以外の分野でも、書きたい事が山ほどあってどれから手をつけたらよいか判らなくなってしまっている。
この変な音楽レビューをいつも読んでいただいている、とてもありがたい方々の中に、もし「こんなジャンルを特集してくれ」とか「こんなジャンルで音が良いCDはないのか」というご希望があれば、コメント蘭にリクエストを書き込んでみてください。書くかもしれません。
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